10歳の壁を乗り越えるには思考力???
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2009/06/18 |
◇クローズアップ現代(090618)で、「10歳の壁を乗り越える」のテーマが取り扱われていた。10歳ごろから急に学力が低下する。たとえば、文章問題が弱いという結果がでる。
◇「長さ210cmの赤いリボンは、白いリボンの6倍です。白いリボンの長さは?」という問題で、210×6として間違えてしまう。正解率は30%だと。
◇この状態を思考力がない。考える力がないと言っている。
◇そしてこの原因は、コミュニケーションが弱くなっているから、イメージがつかないからだとも。
◇だから、思考力を鍛えなくては。そのためにマインドマップで置き換えたり、コミュニケーションを豊かにするために「学び合い」が有効だと。
◇オシイなあ。方法論→思考力がつくという図式が間違いなのだ。これでは、方法論は道具であり、道具は子供の外にある。与えられた道具が使えない子どもは、いつまでも考える力がないと評価される。
◇そうではない。方法論こそ思考力そのものだ。犬山市で行われていた学び合いについて佐藤学教授がコメントをしていたが、なかなかオシイ。
◇考えるとは自分との対話だ。それとイメージ。この二つが考える力を育てるというのだが、これは2つの別々の方法ではない。しかし、そういう理解が一般的だ。
◇番組の中で使われていた「置き換える」という言葉こそキーワードなのだ。一緒に考えたり読書の量を増やしたりすることで、抽象化する思考力を育てるなんてい言い方は、いまハサミがほしいのに、電気のこぎりを使いなさいと言われているようなものだ。
◇先の文章問題は、「白いリボンの6倍」を「白いリボンは赤のリボンの6分の1」に置き換えるだけのことなのだ。倍数と約数の両面から置き換える作業をちゃんとしてれば、イメージが豊かでないととか、コミュニケーションが不足しているとか迂遠な評論をする必要はない。
◇思考力のレベルは6段階が世界標準。この文章問題に要する思考力のレベルは2か3程度。佐藤学教授が言っているのは思考レベル6の話。思考のレベル3の問題にレベル6を使うのは思考の経済性からいって、妥当ではない。
◇思考力のレベルを生徒と共有できることが、思考力を育成することであり、10歳の壁を乗り越えることである。このことを探究しているのがOECD/PISAの研究。
◇教育学のな中で、ビゴツキーの最近接領域というキーワードがあるが、誰もが古いという。そうかなぁ。これは適解適所ということを言っているのだろう。簡単に解ける問題には簡単に解ける最適な方法を使おうということだろう。痒いところに手が届く問題解決をということではあるまいか。
◇10歳の壁を越えられないのは、思考力がないという漠然とした不安に気おされるからだ。まずは思考レベル3とは何かを知ればよい。思考力がないなんていう思考停止語は情報隠ぺいとも言う。情報隠ぺいこそが壁だったのである。
◇なんだ10歳の壁は、成長の問題ではなく、間違った学びの環境の問題だったのではないか・・・。
| この記事のコラムニスト:本間 勇人| この記事のURL| コメント(0) |
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