今「入学前準備教育」がおもしろい 聖学院大学
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2010/02/18 |
◇2月5日から、聖学院大学は、入学が決まった新大学1年生に「入学前準備教育」を実施し始めた。このタイプのプログラムは、一般的には、昨今話題になっている大学生の学力低下問題を解決するために行われるが、同大学の目的はひと味もふた味も違う。
◇すでに10年行っている準備教育であるが、今年は、数学的思考と英語活用法と小論文の準備に、ヤング・アメリカンズ(YA)のワークショッププログラムも導入した。
◇数学的思考や英語活用法、小論文は学部で学ぶ準備であると同時に探究への道の入門である。しかし、もっと大事なことにアドミッション・オフィスの山下研一さんは気づいた。探究の入り口は、自分の才能や個性に気づいていること。そこで、YAのプログラムに目をつけた。

◇YAは、芸術活動が大好きなアメリカの大学生が、歌や演奏、ダンスを組み合わせた作品を中高生と共に作り上げていくパフォーマンスプログラムを運営しているNPO。大学生たちは、アーティストだけではなく心理学やカウンセリングを専攻している学生もいる。

◇どんなタイプの生徒にもぴったりあったコミュニケーションとパフォーマンスができるクリエイティビティあふれる学生がサポートできる体制になっている。
◇聖学院大学でも、100人強の参加者に対しYAの若者は50人。一対一のグループや少人数のグループに分かれて、歌やダンスの創作プログラムをやっては、全体で集まってパフォーマンスを組み合わせる。その繰り返しを1日やるだけで、まだ出会って1週間しかたっていない新入生たちは、一挙にオープンマインドになり信頼関係をつくりあげる。

◇探究にまず必要なのは、オープンマインドとコラボレーション。好奇心は閉塞状況からは生まれないし、研究は1人ではできないのだ。この2つの要素を、YAのパフォーマンスプログラムで身体の内側から作りだす。またYAの言語は英語。参加しながら英語をもっと使えるようになりたいと実感している新入生もたくさんいた。
◇もちろんパフォーマンスから表現力の必要性については身に染みてわかる。聖学院大学の「入学前準備教育」を運営するスタッフには、卒業生や在学生もいる。昨年参加した現大学1年生は、「自分も参加して、生活面だけではなく探究のフィールドでも話し合える人間関係づくりができた。だから運営側にも参加してみたが、YAはその重要性をさらに広げ深める格好のプログラムだと思う」と目を輝かせた。
◇ポスドク問題で必ず浮上するのが、チームワーク、コミュニケーション能力、メンター力の不足だが、それは本来学部段階で身につけなければならない教養である。聖学院大学の「入学前準備教育」は、表面的な学力ではなく、根っこの探究力を大切にしている。
| この記事のコラムニスト:本間 勇人| この記事のURL| コメント(0) |
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