世界に広がるエコ疲れ ニューズウィーク
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2010/08/03 |
2010年8月4日号の「ニューズウィーク日本版」のカバーストーリーは「世界に広がるエコ疲れ」です。表紙もいつもの赤字に白抜きのNewsweekではなく、グリーンを背景に黄色の雑誌名が入っているのが目をひきます。
なにか、大きな転換を示唆しているのでしょうか。グリーン政治や政権は、アル・ゴア副大統領やトニー・ブレア首相の時代に比べると勢いがなくなっているようにみえます。
環境政策を掲げてきたオーストラリアのケビン・ラッド首相が労働党の内紛によって破滅したのは、グリーン政治の転換の象徴なのでしょうか。
たしかに、ラッド氏の憂き目はオバマ政権にとって不安がよぎる出来事であるかもしれないし、メルケル首相にとってもそうかもしれません。しかし、なんといっても、お金と普天間の問題に隠れてしまいましたが、実は鳩山前首相もグリーン政治を提唱していたのです。が、あっという間に辞任してしまったわけです。
やはり「エコ疲れ」は、1つの流れのようですが、この潮流は、何を意味するのでしょうか。グリーン政治は虚構だったということでしょうか。そこまでは言い切れませんが、グリーン政治よりグリーン市場経済のほうが合理的ではないかということでしょう。
補助金・助成金など、グリーン政治は財政から持ち出す金額が莫大なのは周知の事実です。ばら撒き政策に近い政策は、疲弊するということなのでしょう。
化石燃料をベースにする20世紀型経済の背景には、市場の原理の前に、利権がからむ政治が大きな影響力をもっていたため、実際には市場の原理はうまく働いてこなかった可能性があります。だからといって、グリーン政治ではなく、やはり以前の大量消費・大量生産・大量移動時代に戻ろうということではありません。
グリーン市場経済という社会的責任をもった経済社会に移行しようとしているのだと捉えるのが妥当なのではないでしょうか。同誌の他のページの記事や宣伝には、iPhoneやiPad、キンドルの話題も載っています。
これは生産ツールが、労働者や市民の手に渡ることを意味します。20世紀の経済社会では、多くの労働者は生産のツールを所有できる状況ではなかったのですが、どうやら、IT革命は、金融革命以上に、重要な革命を生んだようです。それは安価なIT機器を所有し、創造と利益を自分自身で生み出せる労働者の誕生です。労働革命=創造革命ということではないでしょうか。
生産ツールが一部の人間に偏っていた経済社会というのは、実は政治主導だったということです。グリーン政治からグリーン経済へ本格的にシフトする時代がやってきたのでしょう。
| この記事のコラムニスト:本間 勇人| この記事のURL| コメント(0) |
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