松田孝志先生 Part 1
◇松田孝志先生は、明大明治高等学校中学の社会科の教師。常に生徒一人ひとりの成長や変化を見守り、一人ひとりに合ったコミュニケーションをとり、一人ひとりのための学び方、生き方を共に考え続けていく得がたい教師です。
◇教師というより、ひとそのもので、自分の生きざま丸ごと授業に投影します。おそらく同僚の教員は、そこまでやるのかと引きながらも羨望のまなざしをチラッと投げかけているのではないでしょうか。
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◇長い間、松田先生は、講義型の授業プログラムの合間に、ジグゾー法を使ったワークショップ型授業を挿入するチャレンジをしてきました。生徒たちがディスカッションしながら、知を広めていく学びの方法は、他校の先生方からも高い評価を受けています。
◇授業を受けた生徒たちは「松田先生の授業は、ぼくらにとって特別なんです。なぜ考えることが大事なのかが納得できる授業なんです」と話してくれます。
◇松田先生も、「生徒たちが考えることを停止させてしまうような授業をやっているかどうかは、生徒の様子を見ていればわかる。思考停止を教師が導くなんて許せないでしょう。でも気をぬくと、そういう授業をやってしまう。だから、ワークショップ型のプログラムを挿入してきたんです。生徒が話し合う。想定外の解答が生まれる。そのときにそれをどこにつなげていけばよいのか、教師側も相当準備し学び続けている必要がある」と目を輝かせて語ります。
◇なるほど生徒がこう言うはずです。「話すということは考えることです。松田先生の授業を受けて、今まで他の授業では、受け身に聞いていただけですが、今は聴きながら頭の中では考えている自分がいるのがわかります」と。
◇ところで、このジグゾー法などのワークショップ型授業は、簡単ではないのです。チームでやっていくわけですから、講義型のように、教師が中心になって一極コントロールしていく授業と違い、チームごとに中心ができるので、多極化します。すると授業にならないケースがでてくるはずです。混沌となるわけです。
◇だからたいていの場合は、チューターがつきます。しかし、松田先生は一人でやってのけます。どうしてそれができるのか。それは1年間通じての授業のプログラム展開の仕掛けがきちんとでデザインされているからです。
◇生徒一人ひとりとの信頼関係が構築されれば、多極化したほうがむしろダイナミックに知の広がりが生まれてくるし、呼吸の合った「チームどうしのチームワーク」ができるものなのです。一年間全体の授業で行われるコミュニケーションが縦横無尽に密につながっていて、生徒の居場所にもなっているわけですね。もっともこれはある意味達人の域に達していないとできません。
◇そんな松田先生が、今年になってさらなる挑戦を始めたのです。講義型授業をベースに、ワークショップ型を挿入してきた展開を大転換しようというのです。ワークショップ型授業をベースに講義で伝えてきた知識を思考の中で循環できるプログラム、つまり新しいプロジェクト・ベース授業に挑んでいます。(つづく)
文☆本間 勇人 2009年4月24日
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